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自民党総裁選が10日告示され、05年の総選挙で初当選した「小泉チルドレン」約80人にとっても忙しい日となった。3年前は郵政旋風に舞い上がり大量当選を果たしたが、いまや2代続けての首相の政権投げ出しで逆風が吹く気配も。頼みの小泉元首相はだんまりを決め込んだまま。次の総選挙で生き残るにはだれにかけるか――。チルドレンの動向からはそんな思惑も透けて見える。
山崎派の広津素子氏(比例九州)は10時半、党本部での麻生太郎幹事長の出陣式に出席。もみくちゃになりながら、会場の前方にたどり着き、麻生氏の話に聴き入った。直後に数メートル離れた部屋で行われた小池百合子元防衛相の出陣式にも顔を出し、昼からは石原伸晃元政調会長の出陣式もはしごした。
前回立候補した佐賀3区の公認候補は保利耕輔政調会長に決まり、自身の処遇は宙に。「離党も辞さない」覚悟だが、支持基盤は弱い。総裁選では06年は安倍晋三氏、07年は福田康夫氏に投票したが、今回は決めかねている。「九州という意味では麻生さんですが、小池さんも応援したい。石原さんも(心の中では)色濃くなった。様々な方の政策を聞いてみたい」
元郵政官僚の遠藤宣彦氏(比例九州)は前回総選挙で公示8日前に「落下傘」として福岡1区から立候補。ひたすら「郵政民営化」を訴え、比例で復活した。
無派閥で迎えた過去2回の総裁選は麻生氏を支持。「福岡出身の麻生氏を首相に」との支援者の声を背に昨年12月、麻生派入りした。
総選挙では、負け知らずの民主党県連代表松本龍氏と争う。「選挙の顔にも明るい麻生氏がふさわしい」と今回も麻生氏を支援する。
少子化・男女共同参画担当相を務めた猪口邦子氏(比例東京)は、小池氏を支援する。東京5区に転出する佐藤ゆかり氏(比例東海)と3人で政策ユニットをつくるなど、活動をともにしてきたからだ。前回総選挙では名簿1位に抜擢(ばってき)されたが、次に自分が出馬する選挙区は未定。「前半戦(総裁選)をしっかり戦うことが、後半戦(総選挙)につながる」と信じる。
「石破茂(前防衛相)をお願いします」。10日午前、大塚高司氏(大阪8区)は大阪府豊中市内の後援会員宅を一軒一軒訪ね、頭を下げた。
所属する津島派の先輩議員から「(同派の)石破さんの推薦人に」と頼まれ、引き受けた。「正直に言うと、総選挙には国民的人気のある麻生さんの方がいい。でも、同じ派閥の石破さんには一宿一飯の義理がある」