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【北京=源一秀】北京五輪の期間中、中国当局が北京市内3か所の公園内に限り事前申請を条件に認めるとしたデモが、五輪9日目の16日になっても一度も実施されていない。
中国外務省の記者会見などでは、申請受理と許可の状況について外国メディアの質問が相次ぐが、「関係機関に問い合わせてくれ」の一点張り。五輪が始まっても、政府批判につながる異論を徹底管理で封殺する非民主的な体制に変化は見られない。
国際人権団体に入った情報からは、デモ申請を徹底的に握りつぶす当局の姿勢が浮かび上がる。「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」(本部・ニューヨーク)によれば、江蘇省蘇州の女医(48)が上京して、家屋をめぐる地元政府とのトラブルを訴えるため北京市の公安局にデモ申請したところ、地元当局者に通報され、強制的に自宅へ連れ帰された。また、家屋を強制退去させられた北京市民が7月末に申請したところ、「社会秩序を乱した」として30日間の拘置となった。官僚汚職撲滅を訴えるデモ申請のため北京市内の公安局を訪れた弁護士が、その場で拘束されたケースもあった。
中国の人権や民主を監視するウェブサイト「維権網(CHRD)」も、
実際にデモの指定会場となった公園を訪れると、ピリピリした雰囲気が伝わってくる。紫竹院、世界公園とともに指定会場とされた朝陽区の日壇公園。園内を歩くと、2、3分に一度は必ず、警官に出くわす。13日からは、出入り口に警備要員が増員された。
同公園内で9日、地元政府と母親の家屋をめぐるトラブルを訴えるデモを、無申請のまま実行しようとした山東省の男性によると、プラカードなどを出す準備をしていたところ、通報を受けた私服警官により、理由も告げられないまま公園外に排除された。その後、公安当局に母親が拘束されるなど、嫌がらせが続いているという。
http://www.yomiuri.co.jp/world/olympic/news/20080817-OYT1T00041.htm