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政局の最大の焦点である衆院解散・総選挙について、24日召集予定の臨時国会で新首相の所信表明演説と各党代表質問を行った直後の10月上旬に衆院を解散する方向で、自民党が公明党と調整に入ったことが5日、明らかになった。
麻生太郎幹事長ら5人以上で争われることになった自民党総裁選の余勢を駆って選挙戦に臨むほうが有利と判断したとみられる。自公両党は「10月28日公示、11月9日投開票」を軸に選挙準備を加速させる方針だ。
最終的な決断は総裁選で選任される新総裁(首相)によって行われるが、複数の与党幹部によると、9月29日に新首相が所信表明演説を行い、これに対する衆参両院での各党代表質問を10月1日から3日間の日程で行った直後、3日か6日のいずれかに衆院を解散する案を検討している。
公明党には「新内閣の支持率が最も高いタイミングでの選挙が望ましい」として、臨時国会冒頭の解散論も根強い。これに対し、自民党側は「1996年10月の衆院選で、所信表明演説と各党代表質問をせずに解散したところ、論戦を避けたとの批判が出た」との理由で難色を示し、代表質問後の10月上旬解散案が有力となったものだ。
自民党は、岩手1区など公認候補が決まっていない六つの「空白区」の候補者選考を党本部主導で進める方針だ。年末年始の解散を想定していた公明党と支持団体の創価学会も、衆院選の準備を前倒しで始めた。
衆院選の投開票日は、公示までに必要な準備期間を考慮すると、10月26日、11月2日、9日のいずれかとみられる。このうち、2日は「土曜日を含め3連休の中日のため、選挙日を設定するのはなじまない」(自民党幹部)との判断から除外する方向だ。